CSS Nite in KOBEと書籍「ディレクション思考」と「Webディレクター手帳」と

書籍「ディレクション思考」

CSS Nite in KOBE Vol.33 「ディレクション手法」参加レポート

2018年の4月にCSS Nite in KOBE Vol.33でデスクトップワークスの田口さんが講師をされることを知ったのは、2月の終わりに私がとつぜん起業を決意することになり、「自分が出来ること」「自分が求められていること」「自分の強み」「自分が漕ぎ出すべき海」を全力で模索している、まさにその時でした。即座に参加を申込み、その流れで書籍「ディレクション思考」の発売を知り購入予約をしました。

長年クライアント企業のウェブ担当として働いていた時から、「あなたの仕事の領域はディレクションだね」と複数の方に言って頂いていたのですが、どうしてもピンと来ないものがありました。

ディレクターというのは制作会社さん側として制作スタッフの舵を取る人というイメージがあったからです。けれど多くの方にそう言っていただいていたことで、自分の仕事はきっとディレクション的なんだろうな、と漠然と考えていたことも確かでした。

CSS Nite in KOBE Vol.33では、ディレクション手法について、1日目をマネジメント編、2日目をプランニング編として2日間にわたり学ばせていただきました。

内容としては、後述する書籍「ディレクション思考」に沿った、タイトルどおりの「考え方」と、それを実際の事例に落とし込むための「Webディレクター手帳」のシートを使ったワークでした。

これがまた4時間とか5時間のセミナーなのに両日とも休憩が2回くらいしかないの!

普通1時間に1回くらい休憩入るでしょ?え、ここで休憩入れないの?マジで?大丈夫?っていうぐらい田口さんは次から次へとギュウギュウ詰めのてんこ盛りで熱くレクチャーしてくださいました。

2日目は「みなさんお疲れですね」なんておっしゃっていましたが、手を動かすワークを多くしてくださっていたので、受講した人も最後までみんな集中していたと思います。

その中で、何度も田口さんが口にされ、心に残ったのは「ディレクターの仕事はクライアントと製作者の間の架け橋である」ということ、「これが正解、という決まった答えはない」ということ。

あと、「関係者がみんなひとつの船に乗る」っていう表現もステキ。これから私も勝手に使わせてもらいます。

今回のセミナーに参加して、私はずっとクライアント企業側だったし、とか、制作会社さんの中で細かい工程管理とかコスト管理とかしたことがないから…みたいな気持ちがあってもやもやしていた「自分の仕事をディレクションだと言ってもいいのか問題」を払拭できたような気がしました。

実際よく考えてみるとウェブの工程管理はしていないけど印刷物とかだと近いこともしてるし、私、クライアント企業からみればコンサルタントと、制作側からみればディレクターだと、名乗ってもいいよね!

書籍「ディレクション思考」書評

ディレクション思考」を手に取ったのはCSS Nite in KOBE1日目が終わった夜でした。

いやね、これ、家に届いてひと目見た時「薄っっっっっ!!!」って思いました。

中をペラペラ…とめくって、「銀色夏生さんかな?」って思いました(伝われ!)。なんて文字の少ない…。ポエムやん。

決してポエムをdisっているわけではなく、必要とされる場面が違うわけで、いかに濃厚なディレクションについての情報がたっぷり掲載されているのかとの期待とは裏腹の、その薄っぺらさにちょっとショックを受けながらも、一応明日お会いしたときには感想を言わないとあかんよなあ…と思い目を通しました。

そしてまた真逆の意味でショックを受けました。

書いてあることはウェブを制作する上ではすべて当たり前のこと。「そう!そう!そうなのよ!」って言っちゃう。そして「あー、なるほどね、そうだよね」みたいな感じ。だけどよくよく考えるとこれ全く隙がない。めちゃくちゃ濃厚なんじゃないの。

さらさらっと読めて簡単そうに書いてあるけれど、自分の頭からこれらがさらさら出てくるかって言うと、きっと出てこない。なんというか…醤油とか薔薇とか檸檬とか、読めるよ!知ってるよ!って思うけど実際に自力では書けない、みたいなのに近い感覚。

初見の感想は一言でまとめると「すごい。研ぎ澄まされてる」というもので、CSS Nite in KOBEの2日目だった翌日にはそのようにご本人にお伝えしました。そしてせっかくなのでサインもいただきました(笑)

後日のフォローアップの動画でも「何度も読み返してもらい、その時々の環境で思考してもらうために、内容を削れる限り削ったんです」とおっしゃっていたのですが、感想をお伝えしたときにもそのようにお聞きしていたので、それではと思って翌日にも再び読み返してみました。

すると、どうしたことでしょう。

いやいや、ちょっと待って。ぜんぜん読み進められない。全然ページが進まない。何だこれ。

過去に作ったサイトのこと、携わったクライアントさんのこと、今抱えている案件のこと、「あ、あのとき多分ほかに方法あったよね」「そういえばあれどうしたかな」「今度こうしてみようかな」…まあ思考が飛ぶわ飛ぶわ。

これほどまでに仕掛けられたUXの導線にのせられてしまうとかありえなくないですか。ちきしょう。あーこれがキャリア20年の力か…すげえ。

…とうっかり手放しで絶賛してしまったところなのですが、実はただ一つだけ、耐えられない不満がありまして。

動画では「その数が多いという事こそがこの本を読み返した証だ」的な事を仰られていたのですが…

黒い表紙にベタベタと付く指紋がどうしてもどうしてもどうしても耐えられないので紙のカバーかけました。ちょうどいいものがなかったので明石海峡大橋の写真が載ったカレンダーを利用しました。決して田口さんの顔が見たくないわけではありません。やっぱり指紋がいっぱい付くのは無理です。

とはいえ、今後はきっと、何か迷った時や、行き詰まった時、振り返りたい時などに、ふと手に取る一冊になるのではないかと思っています。

「Webディレクター手帳」って神ツールじゃないの

ここまで書き進めてきて、あまりにも称賛しすぎていて私がなんか田口さんの信者みたいになってきてるのがちょっとアレなんですが、たぶん私の今の環境とかやるべきこととか必要としていることとかが、今回田口さんの提供されたものにバッチリハマったってことなんでしょうね。

というわけで「Webディレクター手帳」も遠慮なく絶賛します。このツールを神ツールだと思える私はやっぱり今までディレクションやってたんだなあ。

普通に「手帳」と思って買ったらぶっちゃけ高いです。私、思考はちゃんとしたノートではなくコピー用紙のウラ紙派なので、こんな高級手帳に直接書き込むとかできません。字も大きいのでA5で思考広げるのはちょっとキツイ。

だから、正直に申し上げるとセミナーに行くまでは買う気ゼロでした。

ところが受講後にすぐ購入して、しかも神ツールとか言っちゃうのはこの数々のちょっとだけ線が引かれただけに過ぎないように見えるシートが本当に素晴らしいと思ったから。

実際にサイトをプランニングするときって、ああかな、こうかな、どうしようかな、って話し合ったり考えを巡らせたりして行うわけですが、

それがすべて体系立てられて、まるでフローチャートを進んでいくようにプランニングできちゃうやつです!(ここエコーかかるところ)

もちろん、話し合ったり考えを巡らせたりすることにはまったく変わりがないのですが、しっかりと体系立てられているところがミソ。プランニングに関して無駄や漏れが圧倒的に減るのではないかと思います。

シートそのものはちょっと線が引いてあるだけ、みたいな感じなので、そんなのわざわざ買わなくても自分で線くらい引けるよ、ってなものなのですが、本当に必要なのはシートそのものではなく、購入して初めて見られる動画による説明なんだと思います。

何で動画なんだよ!テキストにしてくれよ!って個人的には思っていますがテキスト苦手なんですってね。(動画で見ました。)

まあもしかしたら大きい制作会社さんとかだったら「これくらい社内ツールとしてあるよ」みたいなこともあるかも知れないですけれど、私にとってはすごいツールです。

そしてもし、ご自身がウェブディレクターとして日々迷いながらプランニングを行っている方ならば、きっと価値を感じることができるツールなのではないかと思います。

でも…これ多分、ワタシ直接書き込まないと思うな。A4以上の大きい紙に自力で手書きで線引くと思う。ごめんなさい多分リフィル買いません。

というわけで本当に信者でも回し者でも何でもないですが、書籍と手帳のご購入はこちらから。

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